著者
桂川 泰典 松葉 百合香 飯島 有哉 千葉 一輝 原田 陸
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.148-158, 2022-11-25 (Released:2022-11-25)
参考文献数
32

COVID-19の世界的流行にともない,VCP (videoconferencing psychotherapy)が急速に普及しているが,日本におけるVCPの利用実態に関する研究知見は限られている。また,VCPにおけるドロップアウト要因の検討は不十分であり,特にドロップアウトリスクの高まる面接初期に関する研究はなされていない。本研究では,民間企業において実施されたVCPデータ(4,921–3,470名)を用いて,利用実態の記述を行うとともに,1–2回目のセッション間のドロップアウト/継続を予測する説明変数の探索を目的として階層的ロジスティック回帰分析を行った。その結果,セラピストの臨床経験年数が長いと継続しやすい傾向,クライエントがカウンセリングセッション終了時に「効果を実感」すると継続しにくく,カウンセリングに対する「効果の予感」を感じると継続しやすい傾向が示された。

言及状況

外部データベース (DOI)

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先日出たcotreeの論文もそうだけど(リンク参照)、こうした企業群が蓄積するカウンセリングの顧客満足度のデータが学問に与える(潜在的な)影響力はとても大きいものだと思う。 https://t.co/Cq3szQTkd8
初歩的の筋違い(?)だとは思うけども、カウンセリングなどの顧客データに対して研究目的とかアドボガシー目的で利用することに対する抵抗感がある。事前にきっと顧客データに対する同意をとっているとは思うし、個人情報としても研究目的ならの例外なのかあるとは思うが https://t.co/n9HS05tIQa
※自殺学研究室さんのツイートで知りました
桂川 他(2022). オンラインカウンセリングにおける初期ドロップアウト要因の探索的検討. パーソナリティ研究, 31, 148-158. https://t.co/Z1FOCzbA3t
『パーソナリティ研究』で共著論文がパブリッシュされました。オンラインカウンセリグにおけるドロップアウト要因に関して,企業との共同研究で実際のVCPデータを分析したものです。 https://t.co/wgBnid8adR

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