著者
髙橋 忠志 栗田 慎也 久米 亮一 遠藤 聡 尾花 正義
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.917-921, 2020 (Released:2020-12-19)
参考文献数
11

〔目的〕急性期脳卒中患者において,早期離床や立位・歩行練習は,深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)および肺塞栓症(pulmonary embolism:PE)を予防するとされている.今回,発症早期より長下肢装具を用いて歩行練習を開始したが,経過中にDVT・PEを発症した脳出血患者を経験したので報告する.〔対象と方法〕80歳代の女性で右視床出血による左片麻痺を生じた.〔結果〕介入初日より車椅子乗車を開始し,4病日より備品長下肢装具を用いて,歩行練習を開始した.24病日にD-dimerが高値を示し,CTにて左大腿静脈内にDVT,右肺動脈にPEの所見を認めた.〔結語〕DVT・PEを発症した要因として,運動麻痺や脱水,便秘,解剖学的問題などが考えられた.

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