著者
手嶋 進 原科 幸彦
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.162-171, 2021-05-31 (Released:2021-05-31)
参考文献数
18

再生可能エネルギーが主力エネルギーの一翼を担うという期待が高まる中,再エネ100%を宣言する企業も増えてきた。しかしながら,再エネ100%の理想を掲げても実際に達成した事例数はまだ限られており,達成の手法もあまり公開されていない。千葉商科大学では,まず,教員有志が再エネ100%の可能性を2014年から検討し,2017年に「自然エネルギー100%大学」に向けたプロジェクトを正式に発足させた。照明のLED化などの省エネ施策と,キャンパスから離れた場所に大学が所有する太陽光発電所の設備を増設し,キャンパス内建物屋上に太陽光発電設備を設置する創エネ施策を実施した結果,2019年1月末までの1年間でキャンパスの年間電力使用量と同量以上の電気を作るという目標を達成することができた。本稿では,再エネ100%を目指す他大学や事業者の参考となるように,再エネ100%達成という理想と経済性などの制約との間でいかにバランスをとって施策実行したかを実行当事者としての立場で報告し,一定の成果を上げることができた要因について考察する。

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@hananomoto_haru ご指摘の通り、当初は発電量と使用量を同じにして「つくる責任」をまず果たし(2019年1月)、その後に「つかう責任」を果たした(2019年8月)とあります。 https://t.co/WpOxsbKKgS https://t.co/9nyKsK2Aa0

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