著者
阿部 秀樹
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.53-57, 1997-03-31 (Released:2017-07-28)

本研究は一自閉症幼児の2年間に渡る療育から、ひらがなが獲得され、概念形成が行われた経過について考察を行った。療育経過はI期、II期の2つの期に分けた。I期では、ひらがなの読みが獲得されたが、その要因として弁別課題や構成課題の大きな進歩があげられた。また、II期では、なぞなぞやルール活動などの概念学習課題の中に、I期で獲得された文字を活用したことが、概念の達成の手がかりとなっていた。さらに、集団療育場面においても、概念が形成されたことが、場面・状況の把握の向上や、集団への積極的な参加につながっていたことが示唆された。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 21 favorites)

自閉症幼児のひらがな概念獲得過程 https://t.co/HDR92I1uFX “文字の獲得における弁別課題・構成課題の重要性 弁別・構成力が得意な事例では、文字獲得を促し、積極的に文字を活用していく事で、より効果的な障害児療育の可能性” 療育初期 弁別課題…形、大小、仲間等 構成課題…積木、位置合わせ等 https://t.co/Iju0OlC802

収集済み URL リスト