- 著者
-
田中 秀和
石井 香奈子
若林 進
- 出版者
- 一般社団法人 日本薬局学会
- 雑誌
- 薬局薬学 (ISSN:18843077)
- 巻号頁・発行日
- pp.oa.2020-0018, (Released:2021-01-13)
- 参考文献数
- 13
【目的】朝食後に赤線など一包化された分包紙へ色線を付す行為は,個々の薬局・病院において独自に配色が行われているが,転居や災害などによって調剤施設が変わると配色パターンも変更となり服用間違いが懸念されるため,配色について実態調査を行った.【方法】2018 年 5 月 16~22 日において,薬剤師を対象として Web アンケートを実施した.なお,本研究は長崎県薬剤師会倫理審査委員会の承認を得て実施した(長倫薬29-7).【結果】有効回答 77 件のうち,用法ごとに色線を設定していた施設は 54.5%(42件)あった.配色で最も多かった 4 色は,朝食後─赤系,昼食後─黄系,夕食後─青系,就寝前─黒系であった.アンケート中,配色パターンの統一に対して賛成 66.2%(51 件)であり,反対 15.6%(12 件)を上回った.【考察】配色パターンが未統一であることに起因するインシデント事例も存在し,統一に賛成する意見が反対する意見を上回った.配色パターンの統一が望ましいと考える.