著者
林 成多
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.305-312, 1996-10-31
参考文献数
19
被引用文献数
3 5

前橋台地に広く分布する前橋泥炭層(約14,000~13,000年前)からは,おもにネクイハムシ類やゲンゴロウ類などの湿地性の甲虫類の化石が産出する.産出した昆虫化石について検討した結果,北方系のゲンゴロウ類であるクロヒメゲンゴロウ属<i>Ilybius</i>の一種が得られた.本標本は,クロヒメゲンゴロウ属では1種のみ本州に分布するキベリクロヒメゲンゴロウ<i>I.apicalis</i>とは形態が異なるため,北海道を中心に分布するクロヒメゲンゴロウ属(3種)と,形態が類似しているマメゲンゴロウ属の大型種(1種)との比較を行った結果,ヨツボシクロヒメゲンゴロウ<i>I.weymarni</i>であることが明らかになった.さらに,ヨツボシクロヒメゲンゴロウは,最終氷期の寒冷気候を示す気候推定の指標性昆虫であることを示し,生息していた古環境について考察した.

言及状況

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CiNii 論文 -  群馬県前橋市の前橋泥炭層から産出したヨツボシクロヒメゲンゴロウとその生息環境 https://t.co/RKPglGQS58 #CiNii
昔はヨツボシも本州に居たのか… なんでメススジみたいな残り方をしてないんだろう、逆になんでメススジは残れてるんだ?? https://t.co/qLT41eoehE

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