著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.66, no.9, pp.922-932, 1997-09-10
参考文献数
49

高速・長距離通信の実現を目指す光ソリトン通信は低雑音・高利得・広帯域という特徴をもつエルビウム光ファイバ増幅器の出現により画期的な進展があり,今では数多くの優れた光ソリトン伝送実験が報告されている.中でも最近の大きなブレイクスルーは分散のアロケーションによるパワーマージン・分散許容量の増大などソリトンの伝送の飛躍的な高性能化にある.分散ア日ケートソリトンは光カー効果によるソリトンとしての分散補償のほかに,伝送性能を劣化させる4光波混合などのほかの非線形光学効果を取り除くことができる点で大変重要な技術である.<br> 来るべき21世紀のマルチメデイア社会には大容量の通信が不可欠であり,ここで述べるDーAソリトン通信はその中核をなす技術の一っとなると考えられる.本報告では,目覚ましい進展を遂げているソリトン通信と将来展望について述べる.

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