著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.1175-1192, 1990-09-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
51
被引用文献数
4

光ファイバーのコアの部分に希土類元素Er3+イオンをドープしたエルビウム光ファイバー増幅器の出現は,今までの光通信のトップデータをほとんど塗り替え,予測ができないほど速いスピードで,光技術に大きな変革をもたらしつつある.この小型広帯域光増幅器により,光通信は第二世代に突入したといっても過言ではない.本稿ではこのErドープ光ファイバー増幅に関して,その基礎から応用まで最新の話題を踏まえて解説する.

1 0 0 0 OA EDFA誕生物語

著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.547-550, 2013-07-10 (Released:2019-09-27)
参考文献数
15
著者
中沢 正隆 葛西 恵介 吉田 真人 廣岡 俊彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J105-C, no.11, pp.315-328, 2022-11-01

本論文では次世代RAN (Radio Access Network)の実現に向けて我々が提案してきているフルコヒーレントアクセスシステムについて述べる.最初に2010年代の4Gから2020年代の5G更に2030年代の6Gに向けての大きな変革としてD-RAN (Distributed RAN)からC-RAN (Centralized RAN)への進化について述べた後,それとともに今まで開発されてきた各種モバイルフロントホール(MFH: Mobile Fronthaul)について説明する.その中で将来に向けてのフルコヒーレント伝送の重要性を浮かび上がらせ,我々が実験を行ってきている無線・光融合型フルコヒーレント伝送方式について述べている.この方式は光信号と無線信号をIF (Intermediate Frequency)が異なる一つの電磁波伝送として捉えるものであり,構成が簡単でありかつ高性能を実現できる興味深い手法である.光と無線を一体として捉えることにより,光伝送部分で発生する誤りを無線のFEC (Forward Error Correction)で補正できるなど今まで考えられなかった特徴がある.更に,その実現のために重要な技術として,注入同期による信号光とLO (Local Oscillator)光との高精度位相同期技術について詳細に述べる.この高精度な位相同期はLD (Laser Diode)が1台という簡単な構成で実現できるため,256 QAMのような高い多値度の光伝送にも応用可能であることを示した.最後に,フルコヒーレントアクセスシステムの高度化のために重要な光・電子デバイス更にはその集積化技術について述べている.
著者
中沢 正隆
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.171-176, 2009-03-15 (Released:2015-08-04)
参考文献数
16

optical transmission systems. Coherent quadrature amplitude modulation (QAM) is a very interesting
著者
中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.95, no.272, pp.43-50, 1995-09-28
参考文献数
37

高速な光通信技術は情報サービスを広く提供するために不可欠であり、B-ISDNによるマルチメディア社会の構築と相まってますます重要となってきている。光ソリトン伝送は、光ファイバ伝送路の性能を従来の線形の範囲から非線形の範囲まで広げることにより超短パルス波形を歪ませることなく伝搬できるようにしたものであり、超高速な光システムを実現できる特徴がある。そして、この技術は最近開発されたエルビウム光ファイバ増幅器を用いて現場試験も行われており、かなり実現性の高いシステムになりつつある。本報告では、現場実験を含む最近の光ソリトン伝送技術について報告するとともに、その将来展望について述べる。
著者
亀卦川 学 長谷川 英明 吉田 真人 廣岡 敏彦 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.257, pp.51-56, 2003-08-14
参考文献数
13

我々はこれまでに従来の光ファイバをフォトニック結晶ファイバ(PCF)に接続する場合にはクラッド部の屈折率の差から大きなフレネル反射が生じることを報告した。これは従来のファイバ接続にはない巨大フレネル反射であり、フォトニック結晶ファイバを光部品や伝送路に用いる場合にはその反射が問題となる。本論文ではPCFと従来ファイバの接続特性をさらに詳細に測定し、その接続点におけるフレネル反射光強度をレイリ散乱のレベルまで抑制する接続条件を明らかにした。また、ファイバ接続点付近におけるPCFの断面構造をSEMで観測し、フレネル反射の低減とPCFのクラッド部における空孔形状の関係を議論した。
著者
久保田 寛和 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-I, エレクトロニクス, I-光・波動 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.147-157, 1993-05-25
参考文献数
26
被引用文献数
2

最近,エルビウム光ファイバ増幅器(EDFA)を用いた光ソリトン通信が実現しているが,その中でGordon-Hausジッタ,光増幅器の自然放出光雑音(ASE)の蓄積等による伝送限界が生じてきている.今までこれらの劣化は光ソリトン伝送では不可避なものと考えられてきた.本論文ではこれらの問題点を解決する方法として,伝送クロックに同期した変調を光ソリトンに加えて波形整形を施し,光フィルタによってスペクトルを整える「ソリトン制御」の導入を提案する.そしてこの方法を用いることにより,光ソリトンを無制限の距離にわたって伝送できることを示す.
著者
稲場 肇 秋元 義明 小向 哲郎 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.349, pp.13-17, 2000-10-06
参考文献数
4

波長1.5μm帯の光源であるエルビウム添加光ファイバリングレーザ(EDFRL)は, 非常に狭い線幅, 低雑音, 十分な出力, 長寿命, アライメントフリーなどの多くの特長を持つが, 激しいモード競合や, それを抑えてもモードホップを避けるのが困難であるという短所を持つ.我々は光ファイバブラッググレーティング(FBG)を用いてEDFRLのモード競合を抑制した.そのEDFRLのモードホップフリー動作をFabry-Perotフィルタを用いて行い, その結果からモードホップの要因と対策について考察した.モードホップには隣接縦モード間のモードホップと大きなモードホップがあり, Fabrv-Perotフィルタのパラメータの最適化, 短い共振器長およびFBGの温調が重要であることがわかった.
著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.1265-1288, 1987
被引用文献数
2

低損失光ファイバーは,長中継光通信の実現に大きく貢献する一方で,エネルギーの集中および畏い相互作用長を有することから多くの非線形光学効果を容易に実現できる.今までの線形な範囲での光ファイバーの研究を非線形な分野まで拡大して考えるとき,工学的な立場からの多種多用な機能化と物理学における新分野の発展が見えてくる本報告では,最近急速な展開をみせている光ファイバー中の非線形光学効果について,誘導ラマン散乱,誘導ブリルアン散乱,誘導4光子混合,光パルス圧縮および光ソリトンを中心に互いの特徴を比較しつつ総合的に述べる.
著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.66, no.9, pp.922-932, 1997-09-10
参考文献数
49

高速・長距離通信の実現を目指す光ソリトン通信は低雑音・高利得・広帯域という特徴をもつエルビウム光ファイバ増幅器の出現により画期的な進展があり,今では数多くの優れた光ソリトン伝送実験が報告されている.中でも最近の大きなブレイクスルーは分散のアロケーションによるパワーマージン・分散許容量の増大などソリトンの伝送の飛躍的な高性能化にある.分散ア日ケートソリトンは光カー効果によるソリトンとしての分散補償のほかに,伝送性能を劣化させる4光波混合などのほかの非線形光学効果を取り除くことができる点で大変重要な技術である.<br> 来るべき21世紀のマルチメデイア社会には大容量の通信が不可欠であり,ここで述べるDーAソリトン通信はその中核をなす技術の一っとなると考えられる.本報告では,目覚ましい進展を遂げているソリトン通信と将来展望について述べる.
著者
木村 康郎 吉田 英二 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.1, 1994-09-26

エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)を集中定数型増幅器として用いて40Gbit/s-1000kmの高速光ソリトン通信が報告されている。しかし、さらに数百Gbit/s以上の超高速ソリトン通信を実現するためには、パルス幅1psec以下のパルスを用いるので、集中定数型EDFAを用いた増幅は難しくなり、分布定数型EDFAを用いて光ソリトンパルスのピークパワーの変動が少ないアクティブ線路の構成が必要となる。本報告では、分布定数型EDFAを用いた48kmのアクティブ線路の高入力状態での利得特性と雑音特性について報告する。
著者
小野 敦 吉田 真人 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.262, pp.25-30, 2004-08-20
参考文献数
13

高調波再生モード同期エルビウムファイバレーザはGHz帯で数ピコ秒のトランスフォームリミットなパルスを容易に発生できるため、超高速光通信用光源として注目されている。またこのようなファイバレーザは共振器長が長くレーザ共振器のQ値が高いため、その発振線幅が1kHz以下と狭線幅であり、縦モード間のビート信号を用いた高純度な光マイクロ波発振器としての応用も期待できる。今回我々は共振器長の大幅な可変を目指して、レーザの利得媒質として従来のエルビウム添加ファイバ(EDF)の代わりに半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier:SOA)を用いた10GHzモード同期SOAファイバレーザを作製し、その発振に成功した。またその発振線幅について詳細に測定したので報告する。
著者
中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.259-271, 1996-03-25
参考文献数
32

最近の光通信技術は, 低雑音・高利得・広帯域という特徴をもつエルビウム光ファイバ増幅器の研究開発と共に新しい時代に突入しつつある. そうした中で, この光増幅器は高速・長距離通信の実現を目指す光ソリトン通信にも画期的な進展をもたらし, 今では数多くの優れた光ソリトン通信実験が報告されている. 来るべき21世紀のマルチメディア社会には大容量の通信が不可欠であり, 超高速・長距離ソリトン通信はその中核をなす技術の一つとなると考えられる. 本稿では, ここ6年の間に大きな進展があったソリトン通信とその周辺技術について, その動向を解説する.
著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.1175-1192, 1990
被引用文献数
4

光ファイバーのコアの部分に希土類元素Er<sup>3+</sup>イオンをドープしたエルビウム光ファイバー増幅器の出現は,今までの光通信のトップデータをほとんど塗り替え,予測ができないほど速いスピードで,光技術に大きな変革をもたらしつつある.この小型広帯域光増幅器により,光通信は第二世代に突入したといっても過言ではない.本稿ではこのErドープ光ファイバー増幅に関して,その基礎から応用まで最新の話題を踏まえて解説する.
著者
山本 貴司 今井 健之 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-09-18

光信号の波長変換技術は将来のWDMネットワークの構築において不可欠な技術であり、光ファイバ中の四光波混合は有望な波長変換法として注目されている。効率の良い四光波混合を実現するためには位相整合条件(伝搬定数差x=0)を満たす必要があり、通常は励起光を零分散波長に設定する。しかし、光強度に依存して屈折率が変化するため位相整合条件は変化する。我々は今回、光強度に依存する位相整合条件について考慮し、ファイバの零分散波長より長波長側に励起光を設定することにより最大の変換効率が得られることを解析的および実験的に示すことができたので報告する。
著者
中沢 正隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.508-516, 2010-06-10
参考文献数
57
被引用文献数
2

<p>レーザーによる情報通信技術の発展,特に光ファイバー通信を中心に,ここ50年の発展を三つの世代に大別して概観する.第1世代は,1985年ごろまでの光ファイバーの低損失化・半導体レーザーの高性能化の時代である.いかにシリカファイバーが低損失化され,それとともに半導体レーザーの性能が向上していったかについて述べる.第2世代は2005年ごろまでのEDFAの出現とWDM技術による大容量化・長距離化の時代である.小型EDFAの出現はグローバルな高速ネットワークを実現したが,励起光源としての高出力InGaAsP半導体レーザーが重要な役割を果たしている.第3世代は2030年の情報通信を目指した多値コヒーレント伝送あるいは単一チャネルテラビット伝送である.光のコヒーレンス性と超高速性を極限まで駆使することにより,シャノンリミットと呼ばれる情報通信の限界に向けての研究が始まっている.そこで最後に周波数安定化レーザーとそれを用いたコヒーレント伝送の研究状況を述べる.</p>
著者
中沢 正隆 久保田 寛和 山田 英一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.265-277, 1996-08-25
参考文献数
31
被引用文献数
1

最近の光ソリトン通信技術は, エルビウム光ファイバ増幅器の研究開発と共に数々の新しい技術が提案され, 今では優れた光ソリトン通信実験が数多く報告されている. ソリトン伝送にはトランスフォームリミットなパルスが重要であるため本論文ではまず, モード同期半導体レーザ, ファイバレーザ, 利得スイッチ半導体レーザ, 電界吸収形変調器などを用いた光ソリトン発生技術について述べる. 後半ではどのようにしてソリトン伝送が実現されつつあるか,最近の技術展開を含めて報告する. 特に, 分散アロケーションを用いたソリトン伝送はパワーマージンと分散許容度が大きく実用性が高いことを示す.