著者
大澤 敏 馬塲 浩彰 小川 俊夫
出版者
マテリアルライフ学会
雑誌
マテリアルライフ学会誌 (ISSN:13460633)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.191-197, 2002-10-31
参考文献数
17

近年, 生分解性プラスチックを生ゴミなどと共に堆肥化 (コンポスト化) する試みが盛んに行われている.本研究では, 一般家庭に普及しつつある家庭用生ゴミ処理機で熟成した生ゴミ中に, ポリ乳酸 (PLA), ポリカプロラクトン (PCL), ポリブチレンサクシネート・アジペート (PBSA) を投入し, 生ゴミと共にコンポスト化処理が可能であるかどうか調べた.強度低下で評価した分解性はPLA>PCL≅PBSAであった.PLAは10日程度で強度がゼロになる形状崩壊を起こしたが, PCLとPBSAは40日以上の時間を要した.また, 分解性は生ゴミの組成に大きく依存し, 動物性と植物性の生ゴミが共存した場合に最も速く分解した.水分率も分解性に影響を与えた.処理機内の水分率を60%から70%に高めることにより生ゴミの分解性を損なうことなく生分解性プラスチックの分解を促進することができた.

言及状況

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3Dプリンターのフィラメントによく使うPLA、生ごみ処理機でも分解できるんだな。 ただ、電気代かかりそう。 https://t.co/MVxo5dPtMi

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