- 著者
-
新谷 公朗
清水 宏章
金田 重郎
芳賀 博英
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2005, no.53, pp.17-24, 2005-05-27
- 被引用文献数
-
1
幼稚園・保育所の幼児教育では、保育者(幼稚園教諭、保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある。この際に有力な手段になるのが動画である。しかし、市販されているWebカメラによる動画配信は、不適切な画像を配信する恐れ等があり、必ずしも、保育者の評価は高くない。本稿では、保育者が複数のカメラを用いて、必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し、保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する。BBSシステムは、時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている。プロトタイプによるヒアリングを行なった結果、保護者、保育者双方から積極的評価を得た。しかし、カメラの画角の問題、複数のカメラからの画像選択の移動について課題も明らかになった。今後は、標準・広角のカメラの混在、RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら、現場における実験を継続したい。This article proposes a framework for community support in infant education. The framework adopts the concept of "Discussion-Embedded Video(DEV),"which is video data within which some comments and discussion are virtually "embedded."By watching the video and embedded comments,participants, including parents of children,school teachers,medical staff,psycho-specialists and other specialists,can more effectively conduct discussions about children. Moving images of the children are recorded by multiple cameras,and by editing the multiple video streaming data,personalized motion pictures of one child are created. Participants can then watch this edited video and discuss it. This article describes the system`s basic concept,schematic illustration of implementation,and an example of its use.