著者
長野 基 饗庭 伸
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.235-240, 2007-10-25
参考文献数
9
被引用文献数
4

本研究では東京都内49市区を対象に地方議会と都市計画の関係を都計審への議員参加の実態分析から明らかにする。計量的分析から議会と都計審の人的な重複は自治体によって実態が異なっており、議会と都計審参加議員の政治構造は必ずしも重複しているわけではないことが示される。そして事例調査からは法定都市計画や関係諸政策で首長部局側と議会とは都計審の場以外に常任委員会と会派別勉強会、あるいは個別接触による情報提供というフォーマル・インフォーマル両方のルートを通じて調整が行われるという実態が明らかにされる。都計審を中心とする都市計画過程への議会関与の是非は古くからの論点だが、議会を代表した議員が都計審に参加し、常任委員会や本会議での議論と調整をしながら、議会の意思を都市計画に反映する、とした場合には以上の諸問題を踏まえて都計審への議会からの代表性を実質化するあり方を工夫することが課題となろう。

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こんな論文どうですか? 東京都区市自治体における都市計画審議会を媒介にした法定都市計画過程と議会の関係性の分析(長野 基ほか),2007 https://t.co/GXZYnFeufG 本研究では東京都内49市区を対象に地方議会と都市計画の関係を都計…

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