著者
大原 重洋 廣田 栄子 鈴木 朋美
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
Audiology Japan (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.230-238, 2011-06-30
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

難聴幼児通園施設に併せて, インクルーシブ環境 (保育園・幼稚園) に通園する聴覚障害児9名を対象として, 聴力正常な幼児 (聴児) 集団における社会的遊びの発達段階とコミュニケーション行動について観察し, 聴力レベル, 言語能力等の要因の関与について分析した。対象児は平均聴力71.2dB (SD18.0) で, 3歳4ヶ月から6歳1ヶ月児であった。その結果, 協同遊び段階3名 (33.3%), 一人遊び段階1名 (11.1%), 並行遊び段階3名 (33.3%), 保育士との遊び段階2名 (22.2%) に分類できた。聴覚障害3~4歳児では, 聴児の発話の受信が困難な傾向を認めたものの, 全例で概ね聴児とのコミュニケーションの成立を認めた。対幼児のコミュニケーション行動の発達は, 聴力レベルや言語能力よりも生活年齢の要因の関与が大きかった。

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本文要旨より引用 ”対幼児のコミュニケーション行動の発達は, 聴力レベルや言語能力よりも生活年齢の要因の関与が大きかった。” CiNii 論文 - インクルーシブ環境(幼児教育・保育施設)における聴覚障害児の社会的遊びとコミュニケーション状況および, 関連要因の検討 https://t.co/K1eaYrqfNN #CiNii

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