著者
高橋 宏佳 今井 克美 高山 留美子 美根 潤 大谷 早苗 池田 浩子 久保田 裕子 高橋 幸利 井上 有史 藤原 建樹
出版者
The Japanese Society of Child Neurology
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.305-308, 2011-07-01

乳児期に発症した難治性のてんかんに対して緩和ケトン食が著効した1例を経験した. 生後8カ月からてんかん性スパズムが出現し, 一時ACTH療法にて発作は消失したが, 1歳1カ月時に部分発作で再発し, 2歳以後は部分発作とスパズムの複合発作となり, 種々の抗てんかん薬に抵抗性であった. 2歳6カ月時に絶食期間をおかず, カロリー制限・水分制限をせず, MCTオイルを使用した緩和ケトン食を開始し, 20日目に発作消失かつ脳波も著明改善した. 従来の古典的ケトン食を緩和した緩和ケトン食療法は副作用が少なく継続しやすいため, 難治性のてんかんにおいて試してみる価値のある治療法であり, わが国においても再評価されるべきである.

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こんな論文どうですか? 緩和ケトン食が著効した部分発作とスパズムの複合発作を有するてんかんの1男児例(高橋 宏佳ほか),2011 https://t.co/g0tI43xl3V

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