- 著者
-
高橋 正也
比屋根 哲
林 雅秀
- 出版者
- 農村計画学会
- 雑誌
- 農村計画学会誌 = Journal of Rural Planning Association (ISSN:09129731)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.2, pp.174-182, 2012-09-30
- 被引用文献数
-
3
1
農山村集落(以下,集落と表記)は高齢化,担い手不足による農業の荒廃や伝統行事の途絶,地理的要因における生活水準の低下や経営困難に陥った交通機関の撤退など様々な面で不利な状況が続いており,何らかの維持・活性化が望まれている。本研究では集落住民の社会ネットワークに注目し,ソーシャル・キャピタルがどのように活動の展開に作用したのか過程をみながら分析した。本研究の分析から,集落のソーシャル・キャピタルが作用し,活動へと展開するためには,1)普段からの付き合い関係が豊富な住民を活動の初期段階から関係させること,2)集落住民自らにイベントや事業が実現可能か判断させること,の2つが不可欠であることが要件として明らかになった。