著者
高島 葉子
出版者
大阪市立大学
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.123-137, 2001

はじめに : 昔話や伝説に老婆の姿で登場する「山姥」は, 人を取って喰う恐ろしい妖怪であるが, 同時に, 作物の豊作や狩猟の獲物さらには食物や富など様々な恵みをもたらす豊饒の女神, あるいは福の女神でもある。このような豊饒の女神としての山姥が, 縄文時代に崇められていた古い母神の性質を受け継いでいることは, 吉田敦彦によって指摘されている。筆者も, 山姥の起源が遙か縄文時代の狩猟神にまで遡る可能性があることを別の機会に指摘した。本論では, 吉田があまり論じていない狩猟神としての山姥を対象とし, 狩猟民文化の伝統の強く残るシベリアや北米の北方諸民族の女神と比較することによってその原形を考察する。……

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高島葉子「狩猟神としての山姥の原形--北方諸民族の「獣の女主人」との類似性を手がかりに」『人文研究』53、2001年。https://t.co/4QheWJGXmh

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