著者
三上 雅子
出版者
大阪市立大学
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.109-121, 2002

1963年の東宝による『マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)初演の興奮を, 小藤田千栄子は以下のように記す。「マイ・フェア・レディ」の日本初演は1963年9月1日から29日まで, 東宝劇場において行われた。初日の開演は午後3時―。当時のミュージカル・ファンは, どんなにかこの日を, そしてこの時を待ちこがれていたことか。この日のことを思うと, 私は今でも, いささか上気してくる。それは新しい歴史の始まりであり, ミュージカルというジャンルに向けての興奮の船出であった。(中略)客席にみなぎる静かな興奮。もうすぐ「マイ・フェア・レディ」が, "本格的な"ブロードウェイ・ミュージカルの「マイ・フェア・レディ」が始まるのだという興奮。私は三階席だったけれど, 見まわすと東宝劇場は観客の期待をのみこんで, もう限界までふくれあがっているようだった。……

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