- 著者
-
舟島 なをみ
定廣 和香子
亀岡 智美
鈴木 美和
- 出版者
- 千葉大学
- 雑誌
- 千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, pp.9-14, 2002-03
本研究の目的は,現実適合性が高く信頼性・妥当性を確保した看護学教員ロールモデル行動自己評価尺度を開発することである.尺度の質問項目作成には,質的帰納的研究の成果である学生が知覚する看護学教員のロールモデル行動を示す35カテゴリを基盤として用いた.また,内容的妥当性の検討に向け,専門家会議とパイロットスタディを実施し,その結果に基づき,56質問項目の5段階リカート型尺度「看護学教員ロールモデル行動自己評価尺度(試作版)」を構成した.さらに,この試作版を用いて全国の看護学教員1457名を対象に本調査を実施した.本調査から得た有効回答815部に対する項目分析の結果に基づき35質問項目を選定し「看護学教員ロールモデル行動自己評価尺度」を構成した.自己評価尺度のクロンバックα係数は0.955であり,因子分析の結果は,尺度が質問項目の作成基盤とした35カテゴリを反映していることを示した.これらの結果は,開発した自己評価尺度が信頼性・妥当性を確保していることを示唆した.