著者
宮川 剛
出版者
史学研究会 (京都大学文学部内)
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.66-96, 2001-01

個人情報保護のため削除部分あり一六世紀後半から一七世紀前半のイギリスでは救貧をめぐる問題が深刻化し、慈善・寄付の現状に大きな関心が寄せられることとなる。本稿では、エリザベス救貧法体制における救貧の単位であり、かつ、富者と貧者が私的な慈善・寄付をつうじて結びつく場でもあった教区に焦点を合わせる。すなわち、ロンドン市内のセント・バーソロミュー・エクスチェンジ教区を主たる対象として取り上げ、一六世紀末から一七世紀前半におけるこの教区の救貧活動を、救貧のための財源、救貧扶助を受けた人々、慈善・寄付の動機など、様々な角度から解明することを目指す。教区を対象とすることにより、救貧法による公的な救貧と、私的慈善による貧者への援助とが救貧の現場においていかに機能していたかを、実態に即して考察することができるのである。

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