著者
橋本 公雄 徳永 幹雄
出版者
九州大学健康科学センター
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
no.21, pp.53-62, 1999
被引用文献数
1

本研究は,社会人と学生を対象にメンタルヘルスパターン診断検査(Mental health Pattern: MHP)を 作成し,尺度の信頼性と妥当性を検討するため行われた。結果を要約すると,下記に示すとおりである。 1.SCL-4尺度に生活の満足感(QOL項目)などを追加した調査票から,13因子(全分散寄与率:61.3%)を抽出した。 2.心理的ストレス(こだわり,注意散漫),社会的ストレス(対人緊張,対人回避),身体的ストレス(疲労,睡眠・起床障害)からなるSCL尺度と,生 活の満足感からなるQOL尺度の7つの下位尺度(各5項目づつ)でMHP尺度を作成した。 3.MHP尺度の高い信頼性と妥当性が検証された。しかし,生活の満足感の妥当性の検証は本研究では行われなかった。 4.SCL尺度得点とQOL尺度得点のそれぞれのM+0.5SDを基準値とし,「はつらつ型」「ゆうゆう(だ らだら)型」「ふうふう型」「へとへと型」と命名される4つのメンタルヘルスパターンに分類した。 5.メンタルヘルスパターンの出現率は,性差,年代差はなく,「ゆうゆう(だらだら)型」が60%を占め,その他のパターンはそれぞれ10%強を占めた。

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