著者
矢口 少子 中保 仁 亀淵 興紀 岡 信恵 谷川 忍 粥川 一成 長 和彦 古川 宇一
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.90-100, 1999-02-10

旭川市内にある小学校特殊学級1年生で「精神発達遅滞と注意欠陥症候群」と診断されているHちゃんの,家庭における「食器ならべ」学校における「一人でべんきょう」の実践を通して,特に「注意欠陥症候群」の状態像を明らかにし,そのかかわりを述べたものである。かかわり合いの中でHの多動の意味するものは,1つは「混乱している困っている自分を受け止めてほしい」ということ,そして「どうしたらよいのか教えてほしい」というアピールであり,もう1つは「学びたいの,学ぶことをさがしているの」という動きであり,「本当はほめてもらいたいと思っているのだ」という訴えではないかということを感じることができた。肯定的な受け入れと,好きなことや興味関心に沿った内容の提示と,つまづいたときは手を添える援助と,できたらおおいにほめるということで行動に落ち着きやまとまりをもたせることができるのではないか,その1事例としてとらえることができた。また一方でHを支える家庭への支援連携の在り方について大きな示唆を得た。

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こんな論文どうですか? 注意欠陥症候群といわれた子どもとのかかわりと理解 : 受け入れ,整え,手を添え,励まし,ほめること(矢口 少子ほか),1999 https://t.co/eCN0ySIXzR

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