著者
芳本 信子 村上 洋子 菅沼 大行 稲熊 隆博 永田 豊 宮地 栄一
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.23-28, 2003

抗酸化能が認められているリコピンをMndマウスに経口投与して発育に伴う中枢神経組織内のSODおよびCO活性の変動を測定した.そして,非Mnd対照マウスの測定結果と対応させながら,Mndマウスにおける運動傷害の原因因子の検討を行った.1.遺伝的神経変性疾患モデル動物であるMndマウスの脳および脊髄組織内SOD活性値は,発育に伴い徐々に減少したが,リコピンを経口投与したMndマウスは,酵素活性の回復傾向がみられた.これは,抗酸化能が認められているリコピンが,Mndマウス脳の成長段階で産生される細胞毒性の酸素フリーラジカルを消去することが示唆された.2.Mndマウス大脳皮質組織内で,好気的エネルギー産生に関与するCO活性はマウスの発育にともなって次第に減少したが,リコピンを連続経口投与することによって細胞傷害性のO<sub>2</sub>-基を中和して,正常なエネルギー産生代謝の回復が認められた.従って,神経変性が持続的に進行するMndマウスの中枢神経組織内では,リコピンの連続投与は細胞毒性を示す活性酸素基を消去する抗酸化作用を助けて,エネルギー産生代謝系に作用して神経変性の進行を阻害し,症状の発現を遅延させる効果を有することが確認された.

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@nips_public お久しぶり。トマトと神経分野ではこんなのも。カゴメが絡んでる研究なのだが。http://t.co/wnwFu6vQ

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