著者
深井 喜代子 黒田 裕子 山下 裕美 池田 理恵
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.193-197, 2001-08-25

看護行為によって発生する音を実験室で再現し, それを聴いた被験者がどのような生体反応を示すのかを検討した.承諾の得られた健康な女性被験 : 者10名に, 「タオルを絞る音」「看護者の足音」「聴診器の音」「椅子を床に置く音」「椅子を引きずる音」「ドアノックの音」「吸引音」「ブラインドの開閉音」の8種類を聴かせ, 心電図, 血圧, 局所発汗量を連続記録した.その結果, 背景音であるチャイムの音では局所発汗量はほとんど変化しなかったが, 6種類の音で5例以上に発汗増加反応を認めた.また, 6種類の音で最高血圧が有意に上昇した.さらに8種類すべての音に対する一過性の交感神経活性の高まりが全例で確認された.これらの結果から, 看護行為によって生じる音は生体に一過性のストレス様反応を引き起こすことが明らかになった.

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