- 著者
-
藤田 英典
- 出版者
- 北海道社会学会
- 雑誌
- 現代社会学研究 (ISSN:09151214)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, pp.1-33, 1991
「学校の荒廃」「教育の病理」が言われるようになって一五年ほどになる。この間、さまざまの診断がくだされ、処方箋が提示され、改革の努力がなされてきた。しかし、問題状況は依然として続いている。〈問題〉は解消されるのでなく、むしろ〈問題〉に対処するための制度づくり・組織づくりがなされている。なぜか。それは〈問題〉が構造的基盤をもっているからであろう。本稿では、その構造的特質について、〈分節型社会〉〈学校化社会〉〈情報化社会〉〈クロスオーバー型趣味縁社会〉と言った観点から社会学的に考察する。