著者
三成 由美 楠 喜久枝
出版者
中村学園大学
雑誌
中村学園研究紀要 (ISSN:02887312)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.309-316, 1986-03-31

「男の価値は本棚の内容で見分けよ, 女の価値はスパイスの棚の中身でわかる」と西洋の古い言葉にあるように香辛料は料理の味を左右する重要な因子でもあると思われた。香辛料の知名度の高いものはマスタード, ナツメグ, ペッパー, ミント, シナモンの5種類で女子学生の80%に知られていた。香辛料を知る動機づけは家庭, 本, 雑誌, テレビの順であり, 家庭の50%にナツメグ, パプリカ, ジンジャー, オールスパイス, ローリエ, シナモンが, 80%の台所にはマスタード, ペッパー, ガーリック, オニオンが並んでいるのが現状のようであった。香辛料の嗜好性では, ケーキ, クッキー, リンゴジャムに必要不可欠な"シナモン", それにキャンディ, はみがきに重要な"ミンドが好まれていた。香辛料のイメージは3年前の調査で, 女子大学生に空想的でユニークな発想の語句がめだったが, 本調査では料理に用いる香辛料としての役割を的確につかんだ語句が多かった。認識テストでは, シナモン, ジンジャー, ローリエなど日常なじみの深いものが高い正解率を示し, 次に色で見せるパプリカの順であった。重量配合別の嗜好調査の結果, 食物栄養科助手においてハンバーグにナツメグ入りを, トマト・ソースにオレガノ入りを有意に好み, 食物栄養学科学生においては香辛料なしのノーマルな試料を好んだ。カレー・ソースについては食物栄養学科の学生に, 色, 辛み, 総合評価において, 香辛料の種類の多い児童学科の学生は色, 味, 総合評価で, 香辛料の少くないインディアンタイプのカレーを好んだ。以上より食の西欧化が定着しつつある今日, 香辛料を使った木物の味にはまだまだなじみが少いようだった。四季の味を大切にする日本人だからこそ, 旬の物を句の時に料理し, 木物の西洋料理の味を味わいたい時には, 家の空間にでもミント, セージ, など植え, 摘みたてを料理に加えれば一味違った味 を楽しむ事ができるのではないだろうか。私達, 食に接する者は自分の感性を磨き愛情の深 さを香辛料のひとふりにたくしたいものだ。

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香辛料の研究:女子学生の香辛料に対する意識と嗜好性(食物栄養学科編) https://t.co/KYroR84Jen #社会学
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古い論文だが面白い調査研究。「感性を磨き愛情の深 さを香辛料のひとふりにたくしたい」とする心意気 RT @ronbuntter: 香辛料の研究 : 女子学生の香辛料に対する意識と嗜好 http://t.co/NVIIByrZ
こんな論文どうですか? 香辛料の研究 : 女子学生の香辛料に対する意識と嗜好性(食物栄養学科編)(三成 由美ほか),1986 http://t.co/oac80siV
タイムリー◎ RT @ronbuntter: こんな論文どうですか? 香辛料の研究 : 女子学生の香辛料に対する意識と嗜好性(食物栄養学科編)(三成由美ほか),1986 http://id.CiNii.jp/EL4FL
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