著者
林 徳治 泉 廣治
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.49-56, 1995-11-30

平成7年1月17日に発生した兵庫県南部地震において発震直後に見られたさまざまな状況の中から,情報にかかわる防災課題について分析を試みた.その結果,組織・被災者の対応行動を支える災害情報の収集・伝達システムが未整備であり機能しなかったことや,その根底に社会を構成する個々人の情報活用能力の未熟という課題の存在が明らかになった.今後,災害に強い社会を構築するためには,自然科学的な面での防災対策だけでなく,社会を構成するすべての人々に対する災害時にも機能する情報活用能力の育成が不可欠である.こうした情報活用能力育成に向け,情報教育が取り組むべき内容を明らかにした.

言及状況

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【論文紹介】 防災教育の視点を含んだ情報教育のあり方についての考察  この論文は阪神・淡路大震災後指摘された、総合的防災における防災教育の役割に注目し、情報化が進んでいる現代社会における情報教育において取り組むべき防災教育のあり方について考察しています。  著者は、阪神・淡路大震災直後の情報にめぐる、収集・伝達システムの未整備、数値情報の偏重、ミクロ情報とその伝達手段の欠如、パソコン通信の可能 ...

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