- 著者
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李 鐘順
寺元 芳子
- 出版者
- 一般社団法人日本調理科学会
- 雑誌
- 調理科学 (ISSN:09105360)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.2, pp.123-129, 1981-05-20
緑豆澱粉の糊化特性を知るためにアミロース含量や分子量分布の近似した、あずき、いんげんの澱粉、及び一般に利用度の高いコンスターチについて比較検討した結果、次のような知見を得た。1.三つの豆澱粉のなかでは、緑豆澱粉とあずき澱粉が糊化状態がよく似ている。2.いんげんと緑豆澱粉では粒度は、ほぼ似ているが、糊化状態は著しく異なる。3.コンスターチは、粒度は最小であるが粘度はあずき、緑豆につぎいんげんよりは高い。4.膨潤・溶解度は緑豆澱粉が最も高い。5.砂糖の添加は粘度を高くするが加熱初期の膨潤は抑えられ75〜80℃で急激に膨潤する。6.クエン酸は、粘度は高くするが、澱粉粒の崩壊が顕著でブレークダウンが大きい。しかし、天然果汁や緩衝液では、その影響が比較的少ない。