- 著者
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生野 世方子
吉村 美紀
山内 直樹
- 出版者
- 一般社団法人日本調理科学会
- 雑誌
- 調理科学 (ISSN:09105360)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.4, pp.299-303, 1993-11-20
- 被引用文献数
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真空調理中の成分変化を明らかにするため、大根を用い、真空度(30、100Torr)と加熱温度(65、70、80、100℃)の成分に及ぼす影響について検討した。1)加熱温度による硬さの経時変化をみたところ、70℃、80℃、100℃と温度が高くなるほど早く軟化した。65℃加熱では軟化するが、70℃以上と同じ程度までは軟らかくならなかった。2)加熱後の外観は、100℃、80℃において、いずれの真空度でも良好であったが、70℃加熱の100Torr及び常圧試料では褐変が生じた。3)硬さについてみたところ、70℃、80℃では真空度による差がみられなかったが、100℃加熱では真空度が高いほど軟らかくなった。4)総アスコルビン酸含量についてみたところ、100℃では真空度による差はみられなかった。しかし、30Torrで袋詰め包装された大根は、80℃並びに70℃で加熱すると、Controlよりも総アスコルビン酸含量が高かった。酸化型アスコルビン酸含量は真空度が高いほど低い傾向にあった。5)大根の糖は大部分還元糖であり、袋詰め試料は真空度並びに加熱温度に関わらず、未加熱試料のレベルを維持していた。Controlはいずれの加熱温度でも糖が減少した。以上の結果から大根を真空調理する場合は80℃以上の温度で真空度は高い方がよいと考えられた。