- 著者
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角野 猛
会田 久仁子
角野 幸子
金子 憲太郎
- 出版者
- 一般社団法人日本調理科学会
- 雑誌
- 調理科学 (ISSN:09105360)
- 巻号頁・発行日
- vol.23, no.4, pp.412-418, 1990-11-20
魚の塩蔵食品の女子学生に対する嗜好および喫食実態調査と市販品の微生物汚染について調査し、次の結果を得た。1.嗜好実態:嗜好の程度の高いタラコ、塩ザケ、嗜好の程度の低い塩マス、スジコ、塩ホッケ、塩タラ、イカの塩辛および嫌いの傾向の強い塩サバ、塩ニシン、カツオの塩辛、ウニの塩辛のそれぞれ3つのグループに分けられた。なお、塩ザケおよびタラコと他の塩蔵食品の間では、嗜好度に有意な差が認められた。2.喫食回数:塩ザケは「1週間に1回」、または「2〜3週間に1回」、タラコは「2〜3週間に1回」の喫食が多かった。一方、カツオの塩辛およびウニの塩辛は「この1年間ほとんど食べていない」が最も多かった。3.購入時の注意点:「製造年月日」、「賞味期間」が多かった。4.塩分濃度、水分活性および一般生菌数:それぞれの平均は6.98%、0.856および4.38(対数平均)であった。また、大腸菌群の検出率は35.1%であった。水分活性と塩分濃度の相関係数は-0.5854(P<0.01)で、その傾向式はy=-0.0131x+0.9482(x:塩分濃度、y:水分活性)であった。