著者
田村 隆善
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
Journal of the Operations Research Society of Japan (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.101-113, 1987-03

性能の異なるm台の機械の段取りを1人の作業者が担当しているシステムにおいて、段取りの優先規則を操作して実現できる最大生産率の領域が、どのような性質を持つかについて検討する。最大生産率は、一部もしくは全ての機械でのジョブの待ち行列長さが無限のときのジョブのアウトプット・レイトと考えられるが、ここでは特に、全ての機械での待ち行列長さが無限のときに限定して解析を行う。この場合の生産率は、機械毎に故障率と修理率の異なる故障・修理モデルにおける単位時間当たり修理回数と見なすことができる。ここでは、加工時間と段取り時間は各々独立な指数分布で、それらは機械毎に異なった平均を持ち、割り込み優先は認めないと仮定される。本稿の主な目的は、優先規則を操作して実現できる生産率の領域が生産率ベクトル空間上の凸多面体となり、その頂点が確定的規則によるときの生産率からなること、ならびにその稜線が隣接した確定的規則を用いたときの生産率を結ぶ線分によって構成されること、を示すことである。

言及状況

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こんな論文どうですか? 段取りのある並列型システムにおける最大生産率の一特性 : ジョブの待ちが常に存在する場合について(田村隆善),1987 http://id.CiNii.jp/E8EML

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