著者
益川 弘如
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.331-343, 2004-09-30
被引用文献数
8

本論文では, 大学学部生を対象に学生自身が協調的な活動を通して知識を構成していく2つの授業の実践と評価を報告する。認知科学研究の基礎資料を理解させる1998年度学部3年生の授業では, 学生自身が担当した研究事例を調べて発表し, 互いの研究事例を関連付け, 全体を統合する3つのフェイズが段階的に含まれるカリキュラムで, これらの学習活動を協調活動作業支援ツールで支援した。理想的な協調学習が起きた場合を想定した学習者モデルを作成し, その学習者モデルとシステムログデータを照らし合わせて分析した。結果, 想定していた積極的な他人のノート参照, 関連付け活動が確認された。特に活発なグループは, 個々の研究例の繋がりを挙げつつ問題解決の特徴をまとめた質の高いレポートを提出していた。この授業成果を元に, 2000年度は授業に段階的に関連付け活動を入れて, 幅広い対象領域においても相互に関連付ける活動を促進させる工夫をした。結果, 統合型のレポートを提出する割合が増加した。以上より, 研究事例の関連付け活動をシステムとカリキュラムで工夫して導入したことで学習者自身による協調的な知識構成活動を促進させることができたと言える。

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RT @ronbuntter: RT @greentea1985: やっぱり頭痛い、あとで読む ノート共有に関する静大の研究です→ http://ci.nii.ac.jp/naid/110001889145

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