著者
林 創
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.43-53, 2002-03
被引用文献数
1

本研究は,児童(小学1~6年生)を対象(N=378)に,再帰的な心的状態の理解がいつごろ理解できるようになるのかを,「心の理論」研究の二次的信念課題によって検討したものである。既存のアイスクリーム課題(Perher & Wimmer,1985)と誕生日課題(Sullivan et al.,1994)に加えて,簡潔で実施が容易な移動課題を新たに用意し,3つの課題を比較した。さらに,ともに意図的な虚偽を述べている場面で「うそと冗談」を区別させる課題を実施し,再帰的な心的状態の理解との関わりを調べた。その結果,移動課題は誤解や解釈の困難性を招きにくい課題であると同時に,この課題から1年生(6~7歳)で多くの者が二次的信念を理解できることが判明した。また,二次的信念や二次的意図の理解と,「うそと冗談」の区別の正答率に関連があり,うそと冗談を区別する上で再帰的な心的状態の理解が前提となることが確認された。

言及状況

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@tsaka1 @0guma そうなんですよ~。そもそも劇ですからねえ。あと、子供が何歳から再帰的な心理状態が理解できるかを調べる実験のシナリオの要約なのに、再帰的な心理状態の理解を図るためには、もう一人登場人物いる=メアリーのお母さんの登場重要なのにないという。参考:https://t.co/EBnhYyR8Rl

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