- 著者
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福田 健介
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2004, no.85, pp.17-22, 2004-08-04
本研究では,ウェブ構造の空間的・時間的モデル構築のために,ドメインレベルでの,ウェブ構造の統計的解析を行った.その結果,従来より指摘されているスケールフリーネットワークの他に,機械的リンク生成によって生成された,少なくとも2つの統計性の大きく異なるタイプのネットワークが存在することがわかった.また,時間的発展モデルに関しては,スケールフリー性を満たすac.jpドメインでは,ログスケールでネットワークの直径が大きくなるが,局所的な性質であるクラスタ率は大きく変化しないことが明らかになった.We analyze statistical properties of the structure of World Wide Web (WWW) in order to construct a spatial and temporal model for domain-level WWW. We find that there are at least two types of network structure largely different from the scale-free network due to an effect of the semi-automatically generated web pages. Also, we demonstrate that the WWW structure in ac.jp domain, which is well modeled by the preferential attachment, still satisfies the small world property robust against the growth of the domain.