著者
中野 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EIP, [電子化知的財産・社会基盤] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.27-34, 2004-05-08

デジタル・ネットワークが普及し、その利用技術が発達してきたため、コンピューティング・パワーの確保について「所有から使用へ」とでもレッテルを張るのが可能な状況が生まれている。しかし、技術が発達すれば所有から使用へ一方的に流れるという単純なものではない。また、デジタル・ネットワークが発達した時代には、知的財産あるいは著作物でありさえすれば、それを刻印した有体物の流通というくびきから逃れて流通しうる--という意見がある。これをもとに、「所有への対価から使用への対価へ」とでも呼ぶべき変化が起きているとの議論があるが、これもそう単純ではない。また、デジタル・ネットワークの発達、および、所有から使用への意識の転換--の2点からよく言及される、pay per use、pay per viewと持続可能な社会との関係についても、慎重な検討が必要である。pay per viewと投げ銭の類とでは、その性質が、一瞥すると似て見えても、大きく異なる。

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こんな論文どうですか? 省資源と予見可能性の観点から見たpay per view、投げ銭およびパッケージ駆使(中野潔),2004 http://id.CiNii.jp/LLQ5L

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