著者
野田 五十樹 太田 正幸 篠田 孝祐 熊田 陽一郎 中島 秀之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ICS, [知能と複雑系] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.131, pp.31-36, 2003-01-29
被引用文献数
5

利便性の高い公共交通手段としてデマンドバスは注目されているが、現状では小規模な運営にとどまっており、採算性の問題を抱えている。本稿ではデマンドバスの大規模運営の可能性を探るため、シミュレーションによりデマンドバスと従来の固定路線バスの利便性と採算性の関係を解析した。その結果、次のようなことが示された。(1)デマンドバスはデマンドの増加に従い急速に利便性が悪化する。(2)デマンド数とバスの運用台数を一定に比率に保つ場合、規模の拡大に従いデマンドバスの利便性は固定路線バスより早く改善する。(3)十分な利用者がいる場合、同じ採算性でも固定路線バスよりデマンドバスの利便性をよくすることができる。

言及状況

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