著者
本田 新九郎 富岡 展也 木村 尚亮 岡田 謙一 松下 温
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.1454-1464, 1997-07-15
被引用文献数
8

本稿では,在宅勤務の問題点である,コミュニケーションの機会の減少からくる個人の心理負担,社会からの疎外感を解消した仮想オフィスシステムについて述べる.システムでは,オフィス内での自然なインフォーマルコミュニケーションの実現のために,コミュニケーションの支援技術であるアウェアネスの概念を発展させた「位置アウェアネス」を考慮した.位置アウェアネスの実現に際しては,3次元仮想空間内に社員の座席を設けた「大部屋メタファ」に基づく仮想オフィスを構築した.このことにより,これまで考えられていなかったコミュニケーションの空間依存性を考慮したより自然なインフォーマルコミュニケーションが実現された.また「アウェアネススペース」という新たな概念の導入により,コミュニケーション空間とパーソナルスペースの確保の両立をはかった.個室ベースのシステムとの比較による評価から,在宅勤務における問題点解消について良好な結果を得た.In this paper,we describe a virtual office system that dissolves the estrangement feeling of home-office workers,which comes from less opportunity of communication.In order to realize a natural informal communication in the virtual office,the system has considered the new awareness concept "Position Awareness".We have realized the "Position Awareness" by building a virtual office based on the "Shared-Room-Metaphor" on a 3D graphics workstation.By doing this,the system enabled more natural informal communication that depends on the positional relationship.And also by introducing the new concept of "Awareness Space",both the facility of communication and personal space was made compatible.By comparing with the result of the system based on the private room,we have gained a better result on solving the problem of home-office.

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こんな論文どうですか? 在宅勤務者の疎外感の解消を実現した位置アウェアネス・アウェアネススペースに基づく仮想オフィス環境(本田 新九郎ほか),1997 https://t.co/trMb43j7Tu 本稿では,在宅勤務の問題点である,コミュニケーシ…
こんな論文どうですか? 在宅勤務者の疎外感の解消を実現した位置アウェアネス・アウェアネススペースに基づく仮想オフィス環境(本田 新九郎ほか),1997 https://t.co/y49CG31sBq
こんな論文どうですか? 在宅勤務者の疎外感の解消を実現した位置アウェアネス・アウェアネススペースに基づく仮想オフィス環境(本田 新九郎ほか),1997 https://t.co/y49CG2JRJS

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