- 著者
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岡野 裕之
横関 隆
並木 美太郎
高橋 延匡
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.5, pp.673-683, 1991-05-15
- 被引用文献数
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共有メモリ型マルチプロセッサを対象にしたオペレーティングシステム OS/omiaon第3版(以下OMICRONV3)を開発した.OMIRONV3は タスクフォースをマルチプロセッサ環境で有効に機能させるために タスクフォースを1つのプロセッサに束縛せず タスクから見てプロセッサをアノニマスにする設計とした.このとき 対象ハードウェアがプロセッサに関して不均質であったため ハードウェアに直接OMICRONV3を実装すると OSの構成が複雑になることが予想された.そこで ハードウェアとOSの間にハイパOS眉を導入し ハードウェアを均質化した.これによって OMICRNV3の内部でプロセッサをアノニマスに扱うことが可能となった.OMICRONV3は プロセッサをアノニマスとして実装した結果 シングルプロセッサ用のOSと比べて数か所の変更でマルチプロセッサに対応できた.したがって ハイパOSを使った実装が OSの記述性 保守性を高める上で非常に有効であることが判明した.0MICRONV3の設計は OS内の統一した責源環境 マルチタスクのデバッガ OSの変更の容易性などを考慮して行った.本論文は OMICRONV3カーネルの設計と実現 マルチプロセッサヘの実装方式趣どについて述べる.