著者
田村 淳 安西 祐一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.202-210, 1987-02-15
被引用文献数
12

自然言語処理システムの研究では 構文解析 意味解析を経て 文脈解析の研究が進みつつある.また 高度な言語情報処理は連想によるところがあることも 生理学や心理学の進歩によって明らかにされつつある.一方 ハードウェア技術においては 従来の逐次型計算機だけでなく 並列型計算機の研究が発展しつつある.本論文の目的は こうした背景に基づいて筆者らが開発した Connectionist Modelを用いた自然言語処理システムの内容を述べることである.Connectionist Modelとは 多数の処理ユニットを興奮性リンクと抑制性リンクでつないだもので リンクを通じた値の受け渡しでそれぞれのユニットの活性化レベルが変化することによって 情報処理を行う計算モデルである.本研究では Connectionist Modelに基づいた 多義語を含む日本語文の意味処理を行う自然言語処理システムCMCPを設計し インプリメントした.CMCPは 日本語と英語に対して 構文解析と意味解析を擬似的に並列処理し 連想により文脈に応じて多義文を処理することができるその特徴は 筆者らが開発したオブジェクト指向型言語OPHELIAで書かれているために ユニットの数値的な活性化をユニット間通信によって実現し 同時に文法解析のような記号処理をも行えるようになっていることである.

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@ynabe39 http://t.co/JMTq1iigxw http://t.co/Y6zIZtT3UO http://t.co/EtNGd75muv 安西氏も1枚かんでいますが、後継いだ人はやりにくかったでしょうねぇ。
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