著者
孫寧 安倍 正人 根元 義章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.110, pp.169-176, 1994-12-16

距離尺度は手書き文字認識システムの精度を左右する重要な要素の一つであるため,これまで数多くの距離尺度が提案され,理論的に論じてきた.代表的距離尺度として,シティブロック距離,ユークリッド距離,重みつきユークリッド距離,部分空間法,複合類似度法,ベーズ法,マハラノビス距離などが挙げられる.しかし,大規模な手書き文字認識システムの距離尺度として,それぞれの距離尺度が実際どの程度の効果があるかについては,大変重要にもかかわらず,殆ど議論されていない.本稿では,認識システムにとって,最も重要な認識精度に重点をおき,代表的な7種類の距離尺度について,実験的にそれぞれの有効性を比較し,最も有効な距離尺度を明らかにする.さらに,比較実験によって得られた最も有効な距離尺度(マハラノビス距離)に対し,軸の分散特徴を考慮した高速かつ高精度な改良型マハラノビス距離を提案する.提案する改良型マハラノビス距離を用いた認識実験では,ETL9Bの全セットに対し,平均98.24%(オープン)の高い認識率が得られた.本稿では,距離尺度に関する比較実験および改良型マハラノビス距離を中心に報告する.In this paper, we propose a handwritten character recognition system by using modified Mahalanobis distance. There are two features in this paper, the first is that we clarified the most effective distance measure for handwritten character recognition which using directional element feature, and the second is that we modified the typical Maharanobis distance so that a very high recognition rate 98.24% of ETL9B was obtained. In addition to this, a 1/4 reduction of calculation time was attained by the proposed distance measure in comparison with the original Maharanobis distance.

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編集者: Assemblykinematics
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