- 著者
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永岡 慶三
赤堀 侃司
- 出版者
- 日本教育工学会
- 雑誌
- 日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.4, pp.199-206, 1997-03-20
- 被引用文献数
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7
本報告は,過去10年間における教育工学研究における「教育評価」に関する研究動向をまとめたものである.教育評価はすべての研究分野にかかわるものであり,この意味において対象とする研究分野は幅広い.そこで,筆者らは,測定方法,評価手法,授業評価,映像・ソフトの評価などのいくつかのカテゴリーに分類して,その動向をまとめた.全体的な傾向として,コンピュータの普及による影響が大きいこと,初期のCAI,CMI等の評価研究から,実際の教育を目指したより使いやすく実用的な手法の開発などに移行していったことが挙げられる.また授業評価やメディア等の評価研究は,地道ではあるが継続して研究されてきた.さらに,今後の方向として,従来型の教育評価はある意味では下火の傾向にあるが,コミュニケーション端末としてのコンピュータ利用が本格化するにしたがって,質的評価法などの新しい評価法が注目されるであろう.現在は将来に向けての変革の途上にあるといえよう.