- 著者
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舩津 保浩
深見 克哉
近藤 秀裕
渡部 終五
- 出版者
- 日本水産學會
- 雑誌
- 日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
- 巻号頁・発行日
- vol.71, no.4, pp.611-617, 2005-07-15
- 被引用文献数
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醤油麹を用いて調製したマルソウダ魚醤油のもろみから分離した <i>Staphyrococcus nepalensis</i> を黒作りイカ塩辛に添加し,4℃で 30 日間貯蔵後の呈味成分と揮発性成分を HPLC および GC/MS 分析した。その結果,本菌を添加した黒作りと無添加の黒作りの呈味成分含量には差異がみられなかったが,揮発性有機酸類,アルデヒド類,含硫化合物,アルコール類およびエステル類の組成は両者で異なり,二硫化ジメチルは前者からは検出されなかった。官能評価では,前者の魚臭さや不快なイカの臭いは後者のそれよりも弱かった。<br>