- 著者
-
小倉 毅
川野 哲生
清水 健司
丸山 充
高橋 直久
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
- 巻号頁・発行日
- vol.86, no.8, pp.1533-1543, 2003-08-01
- 参考文献数
- 21
本論文では,筆者らが提案するリンクレイヤプロトコルMAPOSに準拠した高速スイッチ COREswitchについて述べる.COREswitchは,OC-3c (155 Mbps),OC-12c (622 Mbps),OC-48c (2.4 Gbps)の3種類の回線を最大16回線まで混在して収容でき,87.04 Gbpsの内部転送容量をもつ.高速ストリーム処理向きのデータパスや高効率の可変長フレーム転送アービタ等により,ハードウェアの簡略化による開発期間の短縮と高速性を両立した.想定する主なアプリケーションとして,広帯域映像IP転送システム及びインターネットバックボーンスイッチを取り上げ,それぞれの性能評価を行った.その結果,広帯域映像IP転送システムとして約1.5 Gbpsの映像業界向け非圧縮HDTV映像をスイッチングするのに十分な性能をもつことを明らかにした.また,インターネットバックボーンスイッチの構成の一例として,14本のOC-12c回線,2本のOC-48c回線の構成を用いて,同時競合転送試験を行った結果,フレームサイズが512 byte以上であればワイヤレートのスイッチングが達成できることを明らかにした.