著者
横平 徳美 岡本 卓爾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1484-1493, 2001-08-01
参考文献数
7
被引用文献数
10

EDDコネクション受付制御方式では, コネクションの設定要求が発生した場合, そのコネクションを設定するものと仮定したときのそれに属するパケットの最悪の場合のend-to-end遅延を計算し, この遅延がそのコネクションの許容するend-to-end遅延以下のときのみその設定を許可し, それらの遅延の差(遅延余裕)を分割してそのコネクションの通過するリンクに割り当てる. この割当ては, 受付制御の容易化のために考えられたものであるが, ネットワーク内に同時に設定可能なコネクションの最大数(最大コネクション数)は, 割当てのし方に大きく左右される. 本論文では, ネットワーク内の特定のリンク群の利用率が他のリンク群の利用率より常時大きくなるようにコネクションの設定要求が発生するトラヒックパターンを対象に, 新たな割当法として, リンクの最悪遅延に比例して割り当てる方法(遅延法)を提案し, 従来の均等に割り当てる方法(均等法)及び利用率に比例して割り当てる方法(利用率法)と比較している. 数値例によれば, 最大コネクション数の面では, 遅延法は均等法及び利用率法に比して同程度か, あるいは, 最大でそれぞれ約1.30倍及び約1.48倍の性能が得られる. 受付制御の所要時間の面では, 遅延法は均等法と同程度であり, 利用率法より格段に優れている.

言及状況

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こんな論文どうですか? EDDコネクション受付制御方式における遅延余裕の一割当法 : 最悪リンク遅延に比例した割当て,2001 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003182401

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