- 著者
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平 明徳
石津 文雄
三宅 真
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
- 巻号頁・発行日
- vol.84, no.7, pp.1255-1264, 2001-07-01
- 被引用文献数
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50
都市部における移動体通信需要の高まりから, 周波数選択性フェージング環境下において優れた特性を示すOFDM通信方式が注目を集めており, 各国で標準化作業も進められている。OFDMではFFTウインドウの設定位置にずれが生じると, シンボル間干渉によりサブキャリヤ間の直交性が崩れて特性劣化が生じるため, 高精度なタイミング同期が必要となる。本論文では, 受信信号と参照信号の相互相関に基づいた同期方式を提案し, これまでに提案されている受信信号の自己相関に基づく方式とともに計算機シミュレーションによりPER特性に与える影響を検討する。また, 参照信号を硬判定データとして表現することにより, 相関処理で必要とする計算量を効果的に削減する手法を示し, 遅延波広がりの大きな伝送路においても本提案方式により適切なタイミング同期が実現できることを明らかにする。