著者
野田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.839-846, 2002-11-01
被引用文献数
3

新しい光ナノ構造として注目されているフォトニック結晶の開発とそれによる光制御の現状について紹介する.まず,光通信波長域で動作可能な三次元結晶が既に実現できており,光チップ実現に向け,その内部に様々な欠陥や発光体を導入する段階まできていることを示す.続いて,二次元結晶においても,スラブ構造を採用することにより,三次元的な光閉込めが可能となり,線状欠陥及び点欠陥の導入により,面出力型の超小型光アッド・ドロップデバイス等が実現可能なことを示す.最後に,フォトニック結晶のバンド端における光の定在波状態を半導体レーザの二次元共振器として用いることで,どのような大面積であっても,単一縦・横・偏光モードを持つ新しい面発光レーザの実現も可能であることを示す.

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