- 著者
-
伊福部 達
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
- 巻号頁・発行日
- vol.84, no.5, pp.325-328, 2001-05-13
- 参考文献数
- 5
- 被引用文献数
-
2
21世紀に到来する超高齢社会と高度情報社会においては高齢難聴者が急増することは必死であり,それをどう解決するかが社会的にも大きな問題になっている.特に老人性難聴と呼ばれる高齢難聴者は言葉は聞こえても,その意味が理解しにくくなるという文章理解能力に支障を来す.その原因として言葉を処理する速度が低下したり,イントネーションやアクセントなどの韻律を処理する能力が低下するという仮説がある.ここでは,老人性難聴者の補聴手段として注目されている音声変換方式を例に取り,その効果や将来の課題について述べる.