著者
細野 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.168-175, 1993-02-25
被引用文献数
4

電磁気学を難しくしている本質的事情として,(1)電磁気学は現在も進化の途上にある学問であること,(2)電磁現象を弾性現象との類推で理解するといるMaxwell以来の理解法,(3)電磁現象は本質的に相対論的であること,(4)磁荷とか磁流という概念は数学的に余りに便利であるため,物理的と誤解されやすく数学と物理をごちゃ混ぜが起りやすいこと,(5)電磁方程式の表現が代表的なものに限ってもEB,DH,EHの3種類あること,等を指摘した.細野のパラドクスより,静電磁界のPoyntingベクトルの実在性を論じた.

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