著者
藤木 淳 蔵田 武志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.40, pp.167-174, 1997-05-15
被引用文献数
4

因子分解法は形状とカメラの運動の復元方法として広く用いられているが,この方法の数理的意味についてはあまり議論がなされてこなかった。因子分解法は観測行列を特異値分解などを用いて2つの行列の積に分解することによって形状とカメラの運動の推定値を求めるステップとその推定値を修正するための正則行列を求める2つのステップに分けられる。本稿では,第1のステップで得られた推定値が単位行列でない計量をもつアフィン座標系により記述されていると解釈し,第2のステップが,この計量を決定することにより推定値を単位行列を計量とする座標系によって記述しなおすステップであることを明らかにした。この立場によってアフィン画像から得られる情報の全てを明らかにし,因子分解法の直感的な把握を可能とした。その例として,3枚の異なるアフィン画像から形状復元解が一意に定まる理由と2枚のアフィン画像から得られる形状復元に関する情報を明らかにした。

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