著者
植松 光夫 平 啓介 奥田 章順
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.517-527, 2003-07-05

我が国の独自技術で開発したUS-1A大型飛行艇(水陸両用)は,波高が3m以上の荒天下においても離着水が可能な世界一の性能を有している。飛行艇の最大の魅力は,航空機でありながら海上に着水でき,短時間で広範囲の海域の観測が可能な点にある。シンポジウムでは,海洋にかかわる各分野(海洋物理,海洋生物,海洋化学,水産海洋,衛星海洋)での飛行艇を利用した観測やそれに必要とされる観測装置の開発などについて議論し,飛行艇による大気・海洋観測の実現に向けての具体的な提案を行った。また,多くの研究者が船舶と同様に利用できるように飛行艇の性能や特徴を説明した。お互いの特徴を補完した船舶との同時観測や,飛行艇にしか出来ない観測などについての運用についてなども含め,本報告にまとめた。

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