著者
伊藤 誠 河口 豊 中山 茂樹
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
vol.309, pp.137-147, 1981
被引用文献数
3 2

(1)病院全体の面積についての最近数年間における水準向上は極めて目ざましく, 今や公的な病院では1床当り50〜60m^2が一般的な値となった。(2)病棟の病院全体に占める面積比率の低下はいちじるしく, 大半が30%台になった。1床当りで見ると大体が20m^2前後である。(3)外来部はほとんどが10〜15%の中に入っている。このうち救急部は, 大部分が1%以下である。(4)診療部門には明らかな比率の増大が認められ, 総体で15%から25%近くになっている。各部別の分布は次の通りである。(1)検体検査室 3.5〜5.0% (2)生理検査室 1.0〜2.3% (3)X線診断室 3.0〜4.5% (4)放射線治療室 0.6〜1.2%(比較的大きな病院のみ)(5)核医学検査室 0.6〜1.8%(中規模以上の病院のみ)(6)手術部 2.6〜6.6% (7)分娩部 0.5〜1.0% (8)リハビリテーション部 1.0〜2.5% (5)供給部門の割合は15%弱から25%近くになっている。その内訳は以下の通りである。(1)薬局 2.0〜3.0% (2)中央材料室 1.0〜1.7% (3)輸血部(部門をおいていない例が多い)(4)給食部 2.0〜4.0% (5)洗濯室 0.2〜1.4% (6)中央倉庫 高々1%強 (7)機械室 大略7〜11% (6)管理部門の割合は, 運営関係が7.0〜12.0%, 厚生関係が2.5〜5.0%であった。最後に, この分析のために図面や資料を提供して下さった各設計者の方々, ならびに面積計算にご協力いただいた宝田昌秀氏に対し厚く感謝の意を表する次第である。なお, この論文の一部は本学会近畿大会において発表した。

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