著者
Pak Son-Il Han Hong-Ryul 清水 晃
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.1013-1018, 1999-09-25
被引用文献数
4 36

病院犬から分離したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)12株の試験管内薬剤感受性, 毒力, パルスフィールドゲル電気泳動法(PFGE)による遺伝子型別を行った. 薬剤感受性試1験では, 大多数の菌株が供試したβ-ラクタム系に耐性で, 全株がグリコペプチド系に感受性であった. アミノ配糖体系は抗菌活性がなかった. LD<50>は菌液を腹腔内接種し, Spearman-Kardcr法で求めた. MRSAとMSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)のマウス致死活性は, 正常マウスとサイクロフォスファミド処置マウスで意義ある違いが認められず, 両株は同等の毒力を有していた. MRSAとMSSAの間でエンテロトキシン産生率に違いがみられ, MRSAの83.3% (10/12),MSSAの14.3%(1/7)がエンテロトキシンを産生じ, MRSAの優勢エンテロトキシン型はB型であった. MRSAの全株が莢膜型5型に属し, 一方MSSAは多様な莢膜型(4株:5型, 1株:8型, 2株:型別不能)を示した. PFGE解析では, 12株のMRSAは48.5-630.5kbの間で9-11のフラグメントを産生し, 6つの異なったパターンを示した。 これらの結果から, エンテロトキシンの産生性と莢膜型はマウスに対する病原性に役割を演じていないこと, またPFGEはMRSAの特徴づけに有用な方法であることが示された. 本論文は韓国の獣医学領域における最初のMRSA分離報告例である.

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こんな論文どうですか? 病院犬由来メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の染色体DNAフィンガープリンティングと病原性,1999 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003920221

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